秋の七草の由来とはどんなものなのか、そして秋の七草の意味とはどんなものなのでしょうか。
また、なぜ7種類が選ばれたのかみていきましょう。
春の七草から比べるとちょっとなじみが薄い「秋の七草」ですが、日本に昔から伝わるものなのでもちろんその一つ一つに意味があり、秋の七草自体の由来もあります。
今回は、そんな秋の七草の由来や意味について掘り下げていきたいと思います。
- 秋の七草の由来とは?
- 秋の七草の意味とは?
- まとめ
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秋の七草の由来とは?
秋の七草の由来というのは、だいぶ昔、万葉集の出来たころのことが由来となっています。
万葉集の中には、山上憶良が詠んだ歌がいくつかのせられていますが、その中の2句が由来となっています。
これらを見ると、秋の七草というのはどれも鑑賞用の花のことだという事がわかると思います。
さらに、特にこれらの花をめでる行事なども特に決められていないため、あまり知られることがなかったといえるのではないでしょうか?
もう一つの秋の七草
ちなみに秋の七草というのはもう一つあります。
実は、先ほどご紹介した秋の七草というのは、知っている人が見るとわかると思いますが、決して秋の季節に見られる花ばかりではないのです。
その理由としては、旧暦の秋と、今の秋とでは約1か月ほどずれがあるという事が考えられます。
もう一つの秋の七草は、1935年に東京日日新聞(現毎日新聞社)が、当時の著名な人7人に1種類ずつ花を選んでもらって作られました。
その内容は、
- コスモス
- オシロイ
- ヒガンバナ
- シュウカイドウ
- ハゲイトウ
- アカノマンマ
- キク
やはり新しく考えられた「秋の七草」だけあって、良く知る秋に見られる花が並んでいますね。
秋の七草の意味とは?
万葉集の時代から伝わる秋の七草ですが、一つ一つの花がどのような意味を持つのか良く知りませんよね。
ここでは秋の七草の意味について紹介します。
①萩(はぎ)の意味とは?
お彼岸にご先祖様にお供えする「おはぎ」の名前の元となった花ですね。
つまり、お彼岸の時期、秋の時期に咲く花の代表ともいえる花と言えます。
草かんむりに「秋」と書くのも、頷けますね。
②薄(すすき)の意味とは?
秋の七草の中では尾花(おばな)とも言います。
その名前の由来は、見た感じが動物のしっぽのように見えるからだといわれています。
秋の行事である「お月見」には欠かせない飾り物です。
③葛(くず)の意味とは?
葛と聞くと、真っ先に「葛餅」を想像する人も多いのではないでしょうか?
もちろん葛は葛餅の原料となっているほか、漢方でもよく知られる「葛根湯」はその字の通り葛の根が原料となっています。
昔から、薬効効果があるという事で重宝されている植物でもあります。
④撫子(なでしこ)の意味とは?
見た目がとてもかわいらしい花ですね。
良く、日本の女性のことを「大和撫子」と言い表す言葉の元ともなっています。
撫子は、清楚な女性を表した花ともいえます。
⑤女郎花(おみなえし)の意味とは?
女郎というと、あまりよいイメージはありませんが、その花の名前の由来は、花があまりにも美しいので美女さえも嫉妬するという意味があります。
そんな花の見た目とは裏腹に、その根っこや草は解毒効果や鎮痛効果があります。
⑥藤袴(ふじばかま)の意味とは?
藤袴は、その名のごとく、色が藤色で花の形が袴に似ていることからつけられました。
残念ながら今では数が減ってしまい、ほとんどその姿を見ることはできません。
⑦桔梗(桔梗)の意味とは?
桔梗には、「清楚・気品・誠実・変わらぬ愛」などという花言葉があります。
歴史に詳しい人であれば、明智光秀の家紋が「桔梗紋」であったという事を知っている人も多いと思います。
まとめ
秋の七草には、
- 昔からなじみのあるもの
- 新しく決められたもの
しかし、確かに秋という季節は昔と今とでは多少のずれがあるので、改めて決められたというのは納得がいきます。
ただ、秋の七草は、特に行事などもないので知る人が少ないのは残念ですね。
秋の季節をきっかけに少しでも多くの人が秋の七草を知ってほしいと思います。